こんにちは。東京の弁護士の中里です。
蒸し暑さが半端ない時期に突入しています。
1年の中でも、この時期の気候が一番苦手かもしれません。
さて、今回は、40代女性兼業主婦の方で、後遺障害等級14級が4つついた方の解決実績のご紹介です。
※以下、金額は概算で表記します。
総賠償額は730万円で既払い金額が治療費の155万円のみであったため、被害者本人の示談金受取金額は、575万円となりました。
この方は、症状固定までに約11カ月かかりました。
後遺障害等級は、①頚部痛、②腰痛、③左肩関節痛、④左手小指痛にそれぞれ14級が認定され、併合14級となりました。
14級が1つや2つ認定されることはよくあるのですが、4つも認定されるケースはなかなか珍しいケースです。
後遺障害申請については、当法人がサポートさせていただき、適切な等級認定がなされました。
示談交渉の方は、私が担当させていただき、保険会社と交渉した末、かなり高額な575万円(本人受取金額)という金額を勝ち取ることができました。
14級が認定された主婦の方の賠償額は、過失がない場合、通常200~300万円台が多いので、600万円にせまる金額はかなりのレアケースでした。
今回の特筆すべきポイントは、
①傷害慰謝料(通院慰謝料)
傷害慰謝料は、むちうちの低い基準ではなくてワンランク上の高い基準でかつ裁判基準満額で解決できたこと
※14級であればむちうちの低い基準となるケースが多いですし、示談段階では訴訟基準の8~9割程度しか賠償してもらえないことも多いようです(私は違います)。
②過失割合を通常10%のところ「0%」にできたこと
今回の事故類型は、被害者側にも過失が10%程度でるのが通常なケースでしたが、被害者本人の思いを詳細に伝えたことで、過失割合が0%で解決となりました。
③休業損害
主婦の休業損害の金額も、14級という一番低い等級であるにもかかわらず、200万円という破格の金額を勝ち取ることができました。
通常であれば、数十万円~せいぜい100万円いくかいかないかということが多いです。
④後遺障害慰謝料は120万円
14級の後遺障害慰謝料の裁判基準の満額は110万円ですが、交渉の結果、裁判でもまず認められることが限りなく少ない120万円という金額でまとまりました。
上記のような、奇跡が重なった結果、575万円(本人受取金額)という14級では、かなり高額な賠償金を勝ち取ることに成功しました。