WEB会議(裁判)

元々理系出身の弁護士中里(なかざと)です。

弁護士というと文系出身に思われがちなのですが、私は、もともと理系出身でして、大学も工学部でした。

なので、交通事故の裁判で、

加害者側の弁護士が、

力の方向について、

「〇〇という方向なので、▽▽という損傷はありえない」みたいな主張をしてきた際には、

ベクトル分解の知識を使って、簡単に論破します。

ベクトル分解の知識については、中学の理科の授業で習うはずなので、

文系だから知らないということはないはずなのですが、文系の人間には、

ベクトル分解の話は、いまいち理解しがたいということなのでしょうね。

 

前置きが長くなりましたが、最近驚いたことをご紹介します。

 

コロナ禍だからということは特に関係ないのですが、

もしコロナ禍にならなくても、裁判は近年IT化が進められていまして、

最近の(私が扱う)裁判は、ほとんどWEB裁判で実施されています。

裁判所に行かなくてよくて、自分の事務所内で自分のパソコンを使って裁判に参加できてしまいます。

Microsoft Teamsを利用するのですが、その際に、

裁判所が、ライブトランスクリプションという機能を利用して、

裁判所が、(あくまでもテストとして)議事録を取っていました。

そのライブトランスクリプションは、発言した言葉を即時に文字起こししてくれるのですが、

そのスピードと正確性にビックリしました。

漢字もほとんど正確に文字起こしされていましたし、

発言して瞬時に文字起こしされるため、本当に驚きました。

 

裁判で、尋問をしたときは、尋問内容を録音したものを専門の業者に文字起こしを裁判所が依頼するのですが、

このライブトランスクリプションというシステムを利用すれば、専門の業者に依頼する手間も費用を省けるのではないでしょうか。

税金の節約になりますね。

 

5年後、10年後、20年後の裁判がどこまでIT化されているのか、とても楽しみです。